ナデシコ属
ナデシコ属(Dianthus)はナデシコ科(Caryophyllaceae)に属し、北半球の温帯域を中心に約300種が分布する。このうち、ヒメハマナデシコとシナノナデシコは日本固有種(日本にのみ自生)であり、他に日本にはカワラナデシコとハマナデシコが分布する。それらの特徴は次のようなものである。
- カワラナデシコ(Dianthus superbus L. var. longicalycinus (Maxim.) Williams)
- カワラナデシコには、ナデシコ、ヤマトナデシコの異名もある。これはセキチク(D. chinensis L.)を古くは唐撫子(カラナデシコ)といったことに対する。ナデシコは古くは常夏(とこなつ)ともいった。これは花期が夏から秋に渡ることにちなむ。
- なお、カワラナデシコの基本種としてエゾカワラナデシコ(Dianthus superbus L. var. superbus L.)が本州中部以北の日本を含むユーラシアの中北部に分布し、また、高山に分布するタカネナデシコ(Dianthus superbus L. var. speciosus Reichb. )があり、本州中部以北と北海道の高山帯及びユーラシアに分布する。
- ヒメハマナデシコ(D. kiusianus Makino)
- 九州、沖縄及び本州と四国の一部に分布する。
- ハマナデシコ(D. japonicus Thunb.)
- 本州以西の日本と中国に分布する。別名フジナデシコ。
- シナノナデシコ(D. shinanensis (Yatabe) Makino)
- 本州中部に分布する。別名ミヤマナデシコ。
花の色は紅から淡いピンク色が多いが、園芸品種などでは白色や紅白に咲き分けるものなどもある。
ナデシコ属の園芸品種をダイアンサス(Dianthus)ということがあるが、本来はナデシコ属の学名である。また、カーネーション(D. caryophyllus L.)もナデシコ属である。